ニューヨークの摩天楼を臨むブルックリン地区の倉庫街。ビルが建ち並ぶ大都会で人々が食べる食材は、数百キロも離れた農場から運ばれる。有限資源である化石燃料を大量に消費しながら、食料を運ぶことに問題を感じた都会の住民たちが、都会の食料を都会で作ろうと立ち上がる。今まで利用されてこなかった倉庫の屋上に土を運び入れ、種をまく。収穫した作物を販売し、事業を拡大していく。
ここ数年、日本でも屋上に菜園が誕生した。しかし、日本の屋上菜園は、地域の住民たちに有償で貸し出しをしているもの。その一方、本作品に登場する屋上菜園は、地方の農場と同様、収穫物を販売するもの。環境の保全にもつながり、都市部に雇用を作り出す新しい形のビジネスとしての屋上菜園づくりを描いた作品。