欧州を中心に使い捨てプラスチック製品の使用禁止が打ち出されるなど、廃棄されるプラスチックによる環境汚染が大きな問題となっている。海に流れ出て漂う数十万トン以上のプラスチックの99%は行方不明だという。海でプラスチックに何が起こっているのか。
いろいろな形に成型が容易なプラスチックは、多種多様な用途に使われる。製造過程で燃えにくくしたり、成型しやすくするために多様な化学物質を加える。この添加剤の中には生殖毒性や神経毒性を持つものもある。このような有毒物質を持ったプラスチックが小さく分解し、数十ミクロンから5ミリほどの目に見えない大きさのマイクロプラスチックとなって海中を漂っている。そして、プランクトンに取り込まれ、あるいは直接に魚などに取り込まれて食物連鎖に入ってきている。新たな生態系「プラスチック生命圏」すら出来ているという。
英国沿岸のムール貝は100%マイクロプラスチックを含んでいるという研究結果がつい最近発表され、日本でもイワシの内臓からマイクロプラスチックが見つかったという研究もあるように、我々の食にもその脅威が忍び寄ってきている。
第4回 グリーンイメージ国際環境映像祭グリーンイメージ大賞受賞作品