みなさまのご支援に支えられ、国際有機農業映画祭は本年、第3回を迎えることができました。おかげをもちまして2007年、2008年と行った映画祭はとても好評で、世代を超えて多くの方々に見ていただくことができました。
私ども実行委員会でも、経験を重ねるごとに、有機農業が持つ深さと広さを発見し、圧倒される思いでいます。有機農業とは、単なる農業のやり方とか農法という枠組みを超えて、自然をどう捉えるか、森や水や土やそれらの中に存在する多様な種とどう向き合うか、といった、この世界を丸ごと捉える営みであり概念なのだという思いを深くしています。
本年の第3回映画祭は、有機農業が持つこうした幅広さと奥深さを映画祭全体で表現したいと考え、プログラムを組んでみました。この20年、世界はすべてを市場に投げ込んで勝ち負けを競い合うという単純かつ冷酷極まりない価値観とシステムの下で、破壊され分断されてきました。そんな世界の状況に向き合いながら、自然と人とが織り成す関係のあり方を組み直し、その上に人と人とが本来持っているはずの関係性を再発見し、もやい直す。有機農業がもつそんな可能性を上映作品の中に見出していただければ、映画祭を企画したものとしてとてもうれしいことです。
また、今回は見るだけでなく多くの方に映像作りの面でも参加する機会を持っていただこうと、自然や農や食をテーマとする3分間手作りビデオを募集し、上映する企画を実現しました。応募をお待ちします。
映画祭、ぜひのぞいてください。そして感じ、楽しんでください。
国際有機農業映画祭実行委員会代表 大野和興
《上映作品》
アボン 小さい家、 水になった村、
すべては自然の贈りもの ~西会津のお天気母さん~、 未来を見つめる農場、
キング・コーン ~世界を作る魔法の一粒~、 多収量コメ栽培に挑むラオス農民、
ラオス 農に生きる7人、 コメこそアジアのいのち、
みんな生きなければならない、 ビヨンド・オーガニック、
生きている土、 コミュニティの力
《特別企画》
特別企画1 :シンポジウム「いまアジアの村では」(28日 14:20~15:30)
今回、有機農業でグローバル化と闘うアジアの農民の姿を描いた3本の作品を上映します。そのうち2本は期せずしてラオスの今を追ったものです。この作品の背景となるラオスと東北タイの置かれた現状を、アジア学院(栃木県那須塩原市)で有機農業を学んでいるホンバンさん(ラオス)とジェンウェンさん(タイ)をお招きして語っていただきます。
特別企画2 : トーク「新規就農者 私が大切にしたいくらし」(27日 19:30~20:00)
『未来を見つめる農場』の上映に合わせて、新規就農し有機農業を実践されている3人のみなさんに「大切にしたいくらし」をお聴きします。トーク終了後、別室にて交流会を予定しています。
特別企画3 : 3分ビデオ・私の農と食 (27日 16:00~16:50)
“観るだけ”の映画祭から、少しだけ“作って参加する”映画祭を試みます。多くの方に映像作りの面でも参加する機会を持っていただこうと、身近な自然や農や食をテーマとする3分の手作りビデオを募集し、上映します。
映画祭のフライヤー兼パンフレット
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おもて面(2.3MB) | タイムテーブル(1.8MB) |
会場 | 国立オリンピック記念青少年総合センター・カルチャー棟大ホール |
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アクセス | 小田急線: 参宮橋駅下車 徒歩約7分 地下鉄千代田線: 代々木公園駅下車(代々木公園方面4番出口) 徒歩約10分 |
開催日時 | 2009年11月27日(金)12:00~20:00(11:30開場) 28日(土) 9:30~21:00( 9:10開場) |
参加費 | 27日券 1500円 28日券 2000円 2日通し券 3000円 |
協力 | NPO法人日本有機農業研究会、 NPO法人アジア太平洋資料センター |
協賛 | 希望制作所(韓国)、国際農薬監視行動ネットワーク(マレーシア)、 (財)自然農法国際研究開発センター、秀明自然農法ネットワーク、 パルシステム生活協同組合連合会、アジア農民交流センター、 株式会社ティア、株式会社イーエム・ジャパン、 日本国際ボランティアセンター、地球的課題の実験村、 株式会社 瑞雲、ヤマキ醸造株式会社、有限会社 豆太郎 |