今年、国際有機農業映画祭はついに5周年を迎えました。いろんな思いを込めて「ついに」と書きました。組織もお金もない者どうしが集まり、よくやってこられたなあ、という思いがまずあります。私たちの映画祭がひとつのきっかけとなって、各地で同じ趣旨の映画祭がもたれるようになりました。これも5年間のたまものでしょう。
もうひとつ、決定的な「ついに」があります。3月11日、東日本を襲った大震災、そして福島第一原発事故です。3月11日の出来事は、この社会のありよう、私たちのくらし、生き方、考え方に根底からの転換を迫っています。わたしたちは、これから何十年、何百年と続くであろうあらゆる生命体の危機のとば口に立ったばかりなのです。原発の暴発は地球上の生命を成り立たせている循環を壊し、その上に成り立っている自然と人、人と人の関係性を断ち切ってしまいました。
それは、これまでつくる人・食べる人が手を携え、営々と築きあげてきた有機農業の存在をも破壊するものとして、わたしたちの前にたちあらわれました。同時にわたしたちは気づきました。有機農業こそが、原発という存在に立ち向かえるものであるということに。自然の循環と、自然と人の共生と、人と人の共存の上に成り立ち、その循環と共生と共存をつくりあげてきたものこそ、有機農業にほかなりません。3・11があらわにした現実を踏みしめながら、実践としての有機農業、行動としての有機農業、そして思想としての有機農業を、この映画祭を通して表現したいと私たちは考えています。
そんな思いを込めて、わたしたちは、2011年有機農業映画祭のテーマを、≪それでも種(たね)をまく≫と決めました。ご一緒に、歩み出しましょう。
国際有機農業映画祭運営委員会一同
代表 大野和興
《上映作品》
セヴァンの地球のなおし方、 土、 祝の島、
ブッダの嘆き、 それでも種をまく、 攻撃にさらされる科学者、
GMのワナ -農家から農家へ-、 ダート! どろ に こころ の物語、
暴走する生命、 ミツバチからのメッセージ、
わたしの農業体験
《特別企画》
(19日(土)20:10~21:30)
ゲスト:農 家:大内信一(二本松市)、中村和夫(郡山市)、古野隆雄(福岡県・合鴨農家)
流 通:南埜幸信 (株式会社自然農法販売協同機構)
研究者:河田昌東(分子生物学・環境科学)
(20日(日)16:30~17:45)
ゲスト:農 家:古野隆雄(福岡県、合鴨農家)、天明伸浩(新潟GMイネいらない発起人)
研究者:河田昌東(分子生物学・環境科学)
(20日(日)19:00~19:30)
解説:久志冨士男(長崎・日本ミツバチ研究家)、田坂興亜(国際農薬監視ネットワーク)
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おもて面(1.2MB) | タイムテーブル(1.4MB) |
会場 | 国立オリンピック記念青少年総合センター・カルチャー棟小ホール(300席) |
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アクセス | 小田急線: 参宮橋駅下車 徒歩約7分 地下鉄千代田線: 代々木公園駅下車(代々木公園方面4番出口) 徒歩約10分 |
開催日時 | 2011年11月19日(土)12:00~21:00(11:30開場) 2011年11月20日(日)10:00~20:00(9:30開場) |
参加費 | 19日・20日各日 1,800円 |
協力 | NPO法人アジア太平洋資料センター、NPO法人日本有機農業研究会 |
協賛 | アジア農民交流センター、NPO法人APLA、株式会社イーエム・ジャパン、株式会社 オルター・トレード・ジャパン、クプクプ ホリスティックアロマセラピーサロン、コモンズ、(財)自然農法国際研究開発センター、(株)自然農法販売協同機構、NPO法人秀明自然農法ネットワーク、地球的課題の実験村、NPO法人日本国際ボランティアセンター、パルシステム生活協同組合連合会、ポケットファームどきどき |